人口減少・超高齢化時代を迎え、国は各地域がそれぞれの特徴を生かし、自立的で持続的な社会をつくることを目指す「地方創生」をすすめています。郡上市でもこの流れを受けた様々な取り組みを行っています。移住促進もその1つです。
これまで移住をすすめていくにあたり大きな課題の1つとなっていたのが「しごと」でした。しかし、振り返ってみると多くの先人たちがこれまで挑んできたように、その時代を捉えた「しごと」づくりができるはずです。
自分のやりたい「しごと」がないのであればつくっていこう、未来も元気な地域であるために、郡上らしい事業づくりにチャレンジする人を育てていこう……。
郡上カンパニーは、新しい人を呼び込みながら、郡上の人びとの新たな「挑戦」を応援するため、2017年にスタートしました。
この取り組みの土壌となるのは、郡上の豊かな地域資源です。「自然」、「文化」、「ひと」そして先人たちがこの土地で培ってきた多くの「知恵」……。郡上には無限の可能性をもった宝がたくさんあります。
中の人と外の人がつながりながら、郡上を舞台にした、数多くの挑戦が始まっています。
自然の循環に根ざした生き方と知恵
紡ぎながら新しいものを吸収し、創造を深化させてきた文化
自立し、支え合う土地柄と甲斐性のある人々
郡上に暮らす人が自分の「やってみたい」事業を出していく場を市内各地で開催
地域で出されたアイデアをもとに都市部の若者たちと事業づくりの可能性を考える合宿や発表会を実施
地域アイデア会議、共創ワークショップを経て、郡上の人と移住者が、新規雇用を生み出す事業づくりを目指すのが「共同創業プログラム」です。2017年から募集がスタートし、2019年に第3期の移住者の募集と採用が行われました。現在13のプロジェクトが進行中です。
事業づくりは、地元の発案者(事業家や地域住民)との共同創業で行います。
【プロジェクト概要】郡上には腕利きの職人が数多くいるが、技術を伝える場がない。伝統技術と、デジタルファブリケーション、レーザーカッター、3Dプリンターなどの最新技術を組み合わせることで、新たなものづくりやワークショップにつなげ、都市部へと伝えていく方法を模索する。
【事業化】デジタル技術をつかって木に新しい命を吹きこむ:Instagram「mondo_ikeno」
【プロジェクト概要】子どもたちがITを学ぶ機会が少ないという課題に着目、ものづくりを楽しみながらIT技術を学べる環境を整え、将来的にロボット、IT機器を用いた地域課題解決を視野にいれた人材育成を行なう。小中学生向けのプログラミング講座、ロボットコンテストの企画・開催をすることで、科学に対する子どもたちの興味関心を深め、創造力、問題解決力、論理的思考を育成し、郡上の将来を担う人材を育成する。
【事業化】郡上市内の小中学生を対象にしたプログラミング講座など「郡上ロボットクラブ」
【プロジェクト概要】大和町母袋村は38世帯の小さな集落。大和町が構造改革特別特区(どぶろく特区)としてどぶろく造りの認可を受けていることに着目し、田舎の田園風景を守るため、耕作放棄地を活用したどぶろくづくりによるビジネスの構築と、農家民宿による地域の活性化を目指した。
【事業化】新どぶろく「taake」と甘酒発売/農家民宿&喫茶「とまりぎ山のひゃくせい」(大和町)
【プロジェクト概要】 “Campingなカフェ”は、トレーラーキッチンで郡上各地を旅しながら運営するカフェ。各地で発掘した郡上中の魅力を滞在先で伝えることで、カフェのお客さんが郡上のほかの場所や季節に訪れることを促す“情報の発信基地”としての役割を果たす。MOUN10s(マウンテンズ)というプロジェクトブランドを立ち上げ、高鷲エリアを中心に1年を通じたアウトドア等の郡上の魅力を発信する。
【事業化】楽しむをブランド化「Moun10s」
Youtube「プロスキーヤー金子あゆみのマウンテンズTV」
【プロジェクト概要】郡上市八幡町にある「タテマチノイエ」は八百屋と食堂がある下宿。空き家活用をしながら、地域住人と地域外から新しく住まう人との交流を生み、地域での暮らし方を学べる場所として運用中。新たに空き家を活用し、地域内外の人が交流、仕事、宿泊ができる住み開き型小規模複合施設「うしのみちくさ、」を考案。実現・運営を目指す。
【事業化】八百屋付き下宿「タテマチノイエ」
【プロジェクト概要】プロジェクトの舞台である小川地域は、かつて郡上の秘境と呼ばれた地域。人口減少や、小学校統合などにより地域の持続性が課題となっている。「持続可能な秘境」を目指し、空き家対策としての「空き家(古民家)を活用したコミュニティスペースづくり」と、地域の資源を活用して再生可能エネルギーを生み出す「小水力発電事業」の推進に取り組む。
【広がり】「ななつやステイ」(明宝小川)
【プロジェクト概要】郡上の自然の魅力を体感する自然体験ツアーと映像制作を軸に、都会に住む若い人たちが閉塞感を脱して、豊かな自然に新しい価値を見つけられるようなコンテンツとリアルの場を提供する。それらを通して、オンライン/オフラインをまたいだ、郡上を愛する人たちのコミュニティの形成を目指す。
【プロジェクト概要】老舗の酒蔵である平野醸造の新ブランド「HI TSUKI GOSEI」の企画開発・販売促進をおこなう。酒米づくりから酒造りまでを郡上で一貫して行なうことで、地域に仕事を増やし、耕作放棄地の活用によって里山の風景を残していく。参加型の日本酒造りにより「蔵人」と「郡上の人」「都会の人」「海外の人」「郡上の自然」をつなげ、郡上に人が集まるブランドを目指す。
【事業化】日置氏が杜氏を務める蔵 「母情」と新ブランド「HI TSUKI GOSEI」
【プロジェクト概要】郡上市の農産物の発掘・発信・販売強化を行い、郡上の農業の素晴らしさを全国に伝えるプロジェクト。発掘・発信だけではなく、流通先や販路を拡大することで農家1軒1軒の生産量の増加を目指す。それに伴う、農地面積を拡大による耕作放棄地問題の解決や、収益性の向上による担い手不足の解消や雇用の拡大も目指していく。
【プロジェクト概要】郡上の踊りに欠かせない、浴衣と下駄。そして、下駄に必要な“鼻緒”。この“鼻緒”に着目し、郡上の新たな手仕事の場づくりと多様な働き方を模索する。鼻緒だけにとどまらず、”メイドイン郡上な素材” を積極的に活用しながら新たな郡上ブランド・新たな産業づくりを目指す。
【事業化】吉澤氏が経営する和小物の製造・販売・ショップ 「花籠」
石徹白に伝わる伝統的な衣類をベースにした服を生産。新プロジェクトを立ち上げ、雇用創出と定住へ
「石徹白洋品店」
猟に興味がある人と地域をつなげるプロジェクトのデザイン
「クラウドハンター」
プロジェクトで新ブランドを開発 「kinali」
郡上から水の文化を伝える商品と情報を発信
「郡上発! 水出しコーヒープロジェクト」
ディープな郡上に出会う旅を提供「HAKU」 、「Another Home Gujo(第3期とのコラボ企画)」
地域の働く場の確保や働き手の育成、若手猟師の育成につなげる
「ジビエ工房めいほう」
デザインの力で郡上のものづくりの魅力を上げる活動に
e-bike事業も展開「ゲストハウス キンザザ」
稲倉氏が経営する無肥料・無農薬・自然栽培「農園サユールイトシロ」